会長挨拶


 

偶然の出会いを大切に「青春」を生きる

                                    高崎高校東京同窓会長 山越厚志

(米国アラバマ州バーミグハム、『青春』のサミュエル・ウルマン氏旧邸・記念館にて)

6月の幹事会において、高崎高校東京同窓会長にご推挙頂いた75期の山越厚志です。 錚々たる同窓生がおられるなか誠に僭越であり、青山学院大学学長を務められた仙波前会長(68期)からのバトンタッチは荷が重いのですが、微力ながら、同窓会活動の活性化と活用に全力を尽くしますので、ご理解、ご協力のほど、何卒宜しくお願い致します。

 6月の会長就任挨拶では、「同窓生の同窓生による同窓生のための同窓会を目指したい」と申し上げました。その思いは、「私を含めて、同窓生一人一人が、自分の同窓会として自分のために同窓会を活性化させ活用して行きたい」というものです。 既に、下村幹事長(75期)のもと大沢事務局長(83期)が、様々な雑務も厭わず総会・役員会を準備、ゴルフ会も挙行され、我事として事務局運営に取組んで来られました。機関誌『翠巒』68号も、柴山編集長(73期)はじめとする皆様の精力的なご尽力で、立派なものが出来上がりました。 及ばずながら私も、機会あるごとに「高高の卒業生がいたら紹介して欲しい」とお願いし、何人かの同窓性に出会っています。併せて、偶然、40年以上勤めてきた経団連、経済広報センターを卒業する時期が迫ってきたことから、同窓生を訪ね公私に亘るご相談をもちかけたりする中で、新たなことも発見でき、新しい関係もでき、大変有難く思っています。

 さる10月28日には、お陰様で3年ぶりの総会・講演会・懇親会を無事・成功裏に開催できました。当日は、群馬県東京事務所の吉田所長、群馬県観光魅力創出課の染谷主監、群馬県人連合会の古谷副会長・事務局長、前橋高校京浜同窓会の桜井会長、浅見幹事長、上毛新聞社の齋藤記者、そして我が高崎高校同窓会の坂本会長、花井幹事長にご参加頂きました。

  総会に続く講演会では、テレビ朝日のアメリカ総局長を務められた岡田豊さん(82期)に、『日本の衰退は止められるのか』というショッキングなテーマでご講演頂きました。岡田さんは、本年2月に『自考』と題する本も出版されており、日本の現状を大変憂うるとともに、同窓会活動の活性化についても、勉強会の開催など様々なアイデアをお持ちでしたので、是非ご活躍頂きたいと思い今回の講演もお願いしました。 10月23日には、もう一つの母校、早稲田大学のOB祭である「稲門祭」に久々に参加し、私にとって、高高、早大とダブル先輩の下村博文先生(72期)の講演を伺いました。下村先輩は、「世界の大学100位には東大と京大しか入らず、しかも順位は落ちている。早稲田は300位にも入らない。なぜか」と問題提起され、世界の動きに日本が乗り遅れていることを指摘されていました。

  私自身も、『翠巒』68号でのご挨拶で触れた通り、「日本が、『失われた30年』から脱却し離陸するためには、日本の再国際化、特に、世界に追いつくというより世界をリードする真の国際化が重要」と考えており、ベンチャー・マインドを盛り上げる意識改革が急務と考えています。高高の校風もあり、同窓生の中にはベンチャー・マインド豊富に様々な仕事にチャレンジしてきた方が大勢おられますし、現に、ブリヂストンの梅山さんをはじめ日々チャレンジされている方も多く、睡眠に着目し世界をリードしているACCEL Starsの宮原社長のように、飛ぶ鳥を落とす勢いの方もおられます。 さらに、大江戸のテレビ番組を作られた神成さん、脱サラで神保町にて家庭料理店を営まれる五十嵐さんなど、枚挙に暇はありません。「衰退など、とんでもない」と思われる方も多いと思います。

 総会・講演会に続く懇親会でも、日本、日本企業、日本人、更には自分自身の活性化などについても熱く語り合われました。同窓会活動もその一助になればと思っており、「日本衰退部会」「ベンチャー部会」あるいは「東京駅周辺部会」などで集まろうとの声も挙がっています。 さらに、ゴルフはもちろん、清水善造先輩が名高いテニス、さらにはソフトボールなど、様々なスポーツに挑もうとの声も出ています。

 写真に掲げたサミュエル・ウルマン氏は、『青春』と題する詩の中で「青春とは人生の或る期間をいうのではなく心の様相を言うのだ。優れた想像力、逞しき意志、炎ゆる情熱、怯懦を却ける勇猛心、安易を振り捨てる冒険心、こう言う様相を青春というのだ。」(松永安左エ門訳より)と謳っています。 この言葉も胸に、同窓生としての偶然の出会いも大切にして「青春」を生きるため、「同窓生の同窓生による同窓生のための同窓会」を目指したいと思いますので、何卒宜しくお願い致します。

以上

山越厚志 氏(75期)のプロフィール

1957年群馬県生まれ
1975年群馬県立高崎高校卒業(吹奏楽部所属)
1981年早稲田大学政経学部経済学科卒業(英米留学会、モダンジャズ研究会、AIESEC研修生-カナダ-)
1981年経団連国際経済部就職
1984年カナダ・ブリティッシュ・コロンビア大学修士課程留学
1986年同卒業、経団連に復職(日米関係、地球環境問題)
1994年ワシントン駐在員兼 Japan Economic Institute(JEI)客員研究員
1997年米国ジョンズ・ホプキンス大学高等国際関係大学院(SAIS)修士課程卒業
1997年経団連国際本部国際文化交流グループ長
1998年アジア大洋州グループ長
2003年国際本部副本部長兼貿易投資グループ長兼欧州グループ長
2004年社会本部次長・広報グループ長
2006年米国事務所長
2009年秘書室長(御手洗会長、米倉会長、榊原会長)
2015年米国事務所長
2018年経済広報センター常務理事(国際担当)
2022年経済広報センター参与(国際担当)